死ぬとき笑う

だから、自分に正直に、自分のために。

最短で目標達成を目指す

今日、行きつけのカフェの店員さんと、ふと深い話になり、話したことで整理されたことがある。

 

その店員さんは40代半ばの独身男性だ。ちょうど1年前からそのカフェで働いている。

 

噂ではしっかり稼ぎのあるサラリーマンからカフェのキッチンスタッフへの転職ということで、とても気になる存在だった。

 

若い女性が多い中、ひとりだけおじさんだから目立ってもいた。いや、不思議な雰囲気を持っている、お店の看板にもなりえる素敵なおじさんなのだ。

 

なぜ、今ここで働いているんだろう?

 

今日の閉店間際、たまたま時間があったのでストレートに聞いてみた。

 

その回答は以下だった。

 

「20年サラリーマンをやって、ふと腑に落ちたことがあったんです。この先の20年は、以前からやりたかった小さな喫茶店を持つという夢を実現するために活動した方が絶対に楽しい。蓄えもあるし、今の仕事はやめよう。そう思えたんですよね。サラリーマンの時も割と楽しんで仕事してたんですけど、不思議と腑に落ちて、行動に移せたんです。コロナ禍に入る直前だったんですけど、それもよかった。コロナ禍ではたぶん動き出せなかったので」

 

以前書いた「40代からの本気の挑戦」を思い出した。

 

40代というのはそういう年代なのだ。このまま行ったらどうなるのか、先が見えてくる。「本当にこのままでいいのか?」と自問自答する。そして、決意新たに行動に移す人もいれば、移さない人もいる。

 

彼は移した人だった。同志だ。

 

ただ、彼と私には大きな違いがある。彼は仕事で自己実現を目指している。私は趣味で自己実現を目指している。

 

彼には迷いがない。私には最近また葛藤が芽生えつつある。

 

その理由は、自分がやっているのは所詮、自己満足の趣味だからだ。やはりどこかで、「サラリーマン以外で、お金をいただけるくらいのレベルで、自分以外の誰かのためになりたい」と思っているのだ。

 

それもあり、最近は「この世に一枚しかないアートTシャツを作って海外市場で売る」と言いはじめ、既に実際に作り、売りはじめていたりする。1枚10万以上するので売れてはいない。

 

そして、気づいていたのだ。

 

本業のサラリーマンとガチのアマチュアテニス選手、そのかたわらでやるアーティスト。世の中そんなに甘くない。アーティストで売れるには時間を費やしてなさすぎる。

 

さらに、昨日はその行きつけのカフェのオーナー(この人も40代だ)とこれまた深い話をしていて、彼の次の意見にすごく考えさせられていた。

 

「何かに挑戦するなら、これまで一番やってきた大好きなことを選んだ方がいいと思うんだよね。なぜなら、経験してきてる分、人に価値を提供できるということもあるけど、それより何より、それを語っている時の熱量が半端ないはずだから」

 

確かに。お金をいただけるくらいのレベルというのは、自分以外の誰かを感動させられるレベルということだ。そうだ、以前も気づかされていたじゃないか。そのためには、熱量が何よりも重要というのは間違いない。

 

「熱量…」

 

自分はどうだ?そもそも待てているか?

 

持てている。それに値するのは間違いなくテニスだ。選手でもいたいし、子どもたちのコーチでもいたい。

 

それに加えて、アーティストでもありたいと言っている。いや、両親も自分も兄弟も美大卒の上、アートの経験がゼロかと言われればそうではないが、経験してきた時間はテニスと比べれば圧倒的に少なく、熱量を持って語れるかと問われれば「ノー」だ。

 

やっぱテニスで考えた方がいいのか?

 

とここまで考えて、この答えを今出すのはやめた。

 

茶店経営を目指す彼はこの話を聞いてくれながらこう言ってくれた。

 

彼「全部目指して欲しいですけどね。他人のことだから言えることかもしれませんが笑」

 

私「全部やりたい笑。全部やって全部成功しないで死んでも、やらずに後悔して死ぬよりはいいよね」

 

一緒に笑いながら、彼に話した。

 

私「なんか、話していたら、今、自分がやるべきことが明確になりました。テニスのアマチュア選手活動に集中して、目標をいち早く達成する。まずはこれだなと。サラリーマン以外でお金をいただけるくらい人のためになることはその後だ」

 

彼「なんか、いいですね。ハッキリしたみたいで」

 

うん。ハッキリした。

 

最短で目標達成を目指す。