死ぬとき笑う

だから、自分に正直に、自分のために。

勝ったけどダメ

日曜日、パートナーとサシ練という名の単なるシングルスガチマッチをした。

 

コートは久しぶりのクレー。

 

ルールは、ファイナルセットはスーパータイブレークでノーアドの3セットマッチ。

 

結果はたしか、62 62。

 

ただ、この勝ちは相手のコンディションによるもので、もし相手がベストならやられていた可能性がある。

 

なぜなら、アンフォースドエラーが多いと感じていたからだ。特に、打ち合いに持ち込まれた時。

 

今思い返してみるとガシャリが少なくなかった。返球できていても芯ズレということも多かったように思う。

 

クリーンに打てていない率がいつもより高かった。

 

この原因のひとつはクレーコートが久しぶりだったからと言えなくはないが、コートに適応しきれなかったのは「見る」が不足していたからと考えている。

 

自分が試合中に一番やらなくてはいけないこと。それが十分ではなかった。

 

ここでの教訓は、やり慣れているいつもの環境と異なる場合、もちろん相手のボールがいつもの相手と異なる場合も、より「見る」ことで、「適応」することが何よりも先立つということだ。

 

私にとって見ることは本当に重要なのだ。

 

特に、ラリーのリズム、テンポ、タイミングがいつもと違う時。

 

ここがアジャストできればその後はそれほど見なくてもプレーできる。いや、それでも見ることは怠らない方が自分の場合はいい。

 

あとは、風が強い時もそうだ。風はランダムなため、最初から最後まで見ることに集中した方がいい。

 

もちろん、見るだけではダメで、見て「動く」わけだが。

 

「見る」目的のひとつは、リズム、テンポ、タイミングを合わせることだ。相手のボールにアジャストするために見る。

 

さて、今日。

 

パートナーとの朝練。結果は、63 56 時間切れ。

 

こっちの内容の方がお互い良かった。

 

2ndセット序盤の崩れはいただけなかったが、終盤は再度パフォーマンスを引き上げることができた。

 

最後はお互い力を出し切り、良いプレーをぶつけ合えていた。

 

やっぱりキーアクションの「見て、運動連鎖」は間違いない。

 

いやしかし、ここで時間切れはもったいない。

 

最終ゲームのひとつ前の自分のサービスゲームのキープも痺れたが、ここからがよりプレッシャーのかかる、精神修行にもってこいのシチュエーションなのに。

 

パートナーと「次回はアップの時間をもう少し短くしよう」と話し合って今日の朝練を終えた。

40歳から強くなるための基本的な考え方

結論から書く。

 

40歳からでも強くなれる。

 

ただし、テニスのシングルスのように、高い運動強度を求められるスポーツで強くなるためには次の割り切りが必要だ。

 

「ほんとうに少しずつ、ゆっくりと積み上げていくしかない」

 

焦ってはいけない。長い目で見ることがとても重要ということだ。

 

なぜなら、短期的な成長を目指すと怪我をするから。

 

怪我や病気をするとこれまでコツコツと積み上げてきたものがあっという間に失われる。

 

ベテラン選手にとっての努力には、休むことや、やりたい気持ちをおさえ我慢することも含まれるということだ。

 

ただし、たとえ怪我や病気をしても、焦らず、またコツコツ積み上げれば、3〜6ヶ月後には元に戻せるから失望する必要はない。もちろん、怪我や病気によっては1年かかることもあるだろう。

 

これは、直近2年間で私が実際に経験したことだから間違いない。私は今43才だ。

 

重要なことは、自分にとって無理なく確実に成長できる最適な活動量を導き出し、それを止めることなく続けることだ。

 

私は自らの失敗でこれを確信した。

 

そして今、成長スピードを最速化できていると感じている。日々、成長を感じることができている。

 

そのスピードは、当初想像していたよりも遅かったが、とても、順調だ。

 

 

「成長スピードを最速化して、誰よりも早く強くなる!」

 

2年前、私はそう考えていた。

 

選手経験は限定的だったが、コーチ経験があった私は、技術よりフィジカルを向上させた方が強くなれることは明らかだった。だから毎日、坂道ダッシュなどで体を追い込んでいた。

 

2020年11月。

 

コロナ禍で仕事がフルリモートとなり、自らの意志で動かないと家から一歩も出ない生活を強いられる中、決意したことがある。

 

神奈川県テニス選手権大会シングルス40才以上で優勝する。

 

そして、本気でこれを目指す活動を始めたのだ。

 

それから、毎日トレーニングし、オンコートでは試合をして試合勘やテニスIQを鍛えるという日々が始まる。

 

坂道ダッシュと階段ダッシュではタイムを計り、自己ベストを更新するたびに大きな喜びを感じていた。

 

こうやってはじめはどんどん体が強くなっていった。それはテニスのパフォーマンスにもすぐに現れ、着実にレベルを上げていった。

 

ところが、「もっと、もっと」となり歯止めが効かなくなっていく。

 

気づくと疲れが残ったままという日が多くなっていた。

 

それでも「体をいじめ抜けばそれだけ強くなる」と考え追い込んだ。

 

さらに、活動をはじめてからちょうど一年が経つ頃、坂道ダッシュのやりすぎで左足の内転筋に違和感が出はじめる。

 

それでも「動けるから大丈夫」と見て見ぬふりをしていた。

 

理由は成長スピードを落としたくなかったからだ。盲目的となり、やればやっただけ強くなれると信じていたのだ。

 

2022年1月。

 

案の定、左足内転筋が悲鳴を上げる。強い相手とのマッチ中にグキッとやったのだ。

 

しかも、目標の県選手権大会の1ヶ月前という最悪のタイミング。

 

この頃の活動量は明らかに自分のキャパを超えていた。

 

お世話になっている理学療法士の先生にも「そりゃ怪我しますよ」と怒られた。

 

それまで急成長してきたが、ここからマイナス成長期に突入する。そのまま試合本番を迎え、準決勝敗退となる。

 

大会期間中も患部にははっきりと違和感があり、また再発するかもしれないという不安を抱えたままの挑戦だった。

 

その割にはよくやったとも言えるが、プロだったら出場を見送るような状態だったため褒められたものではない。

 

その代償か、この内転筋の違和感が長引く。

 

怪我を克服するために理学療法士の先生から学んだ柔軟と筋トレは朝の1時間、今も毎日続けている。

 

怪我発生から10ヶ月後の2022年11月。

 

その違和感もかなり小さくなり、怪我をする前のレベルにようやく戻ってきた。

 

が、今度は新型コロナに感染。1週間寝込んだ。

 

復帰後、鏡に映る自分の体がひと回り細くなっていることに気づき体重計に乗って愕然とした。

 

4kg減っていたのだ。この4kgがすべて筋肉であることは間違いなかった。

 

2年間努力を続けて獲得した7kgの筋肉の半分以上をわずか1週間で失ったのだ。

 

それから2ヶ月が経った今。

 

その4kgの筋肉をほぼ取り戻し、内転筋の違和感も限りなくゼロに近づいている。

 

テニスも怪我をする前より良い。自分史上最強と言える。

 

ここまでの道のりは以下だ。

 

1年目は、10歩進んだ。
2年目は、5歩退がって5歩進み、2歩退がって3歩進んだ。

 

つまり、2年目は、1歩しか進めていない。

 

1年で10歩進もうとしてはいけないのだ。1年で確実に5歩進むことが重要ということだ。

 

これまでの経験があるから、それをどうすれば実現できるか、今はわかっている。

 

と言い切れるようになるまでに、実はもうひとつ大きな経験をしている。

 

それは先週の土曜日の2日連続で運動なしからのテニスだ。

 

その日はめちゃくちゃ体が動いた。それが先日書いた、全日本ベテラン選手とのサシ練ガチマッチだ。

 

ただ、ここでいう大きな経験というのは、2日連続で運動をしなかったことだ。

 

普段、月金を運動オフ日としている。そのため、2日連続で運動しないというのは稀なことだ。

 

いつも水は軽めの運動とし、火木土日はテニスがなければ走り込みなどのトレーニングで比較的追い込むようにしている。

 

しかし先日は、木に運動をしなかった。その理由は水に気が向いたため走り込みでかなり体を追い込んだからだ。

 

木を休養にあてることとし、金を運動日にしようと考えた。

 

しかし、金になっても水の走り込みの疲れが残っていたため、悩んだ結果、2日連続で休むことにした。

 

この時、体は疲れていたが心ではテニスをしたくて仕方なかった。珍しくそれを我慢したのだ。

 

2日連続で運動をしていないことにサボったような気持ちさえ芽生えていた。

 

しかしだ、土の早朝、全日本ベテラン選手とのテニスで体が良く動くではないか!

 

その良いプレーイメージを脳が記憶し、体が覚えたのは言うまでもない。

 

この経験は大きかった。

 

ここからの学びは「2日連続で休むべき」ということではない。

 

「疲れが残ったまま運動をする日は減らすべき」ということだ。そのためには2日連続で休むことも必要ということだ。

 

こうすることで、怪我をすることなく、少しずつ、しかし確実に、成長していける。

 

さあ、ここからだ。

 

怪我も病気もせずに、焦らず、ゆっくり、コツコツと。今年は10歩ではなく、確実に5歩進む。

 

1年後の自分が楽しみでならない。

古守夕子さま

「甕日記」読みました。

 

甕日記

甕日記

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あなたに初めて会ったあのバスで、あんなにも自然と、普通にお話しできた理由が、この本を読んでわかった気がします。


共感できることが多かった。


私は今、ブログを書いています。このブログを書く前にも、他のブログやFacebookTwitterYouTubeなどで、15年ほど前から、いわば情報発信を続けてきました。


それらの目的は、陸(おか=現実社会)に生きる上での自分の価値を示したかったからです。


人のためになりたい。人のためになっているから、自分には価値がある。


私は、そう思いたかったんです。


自分のこの思いは承認欲求ではないと信じてきましたが、私のこれは、承認欲求でした。


そして最近、悟りました。


人のためになることを考える前に、自分のためになることを考えよう。もっともっと自分に正直に生きよう。自分のために生きよう。

 

人のためになろうとするのはやめよう。


それがきっと、私にとっての正しい生き方だ。


それは、ブログの表現にもあらわれました。2022年11月18日以前の記事と、11月26日以降の記事で違うのがわかります。


また、そのもっと前、2020年の11月には、こんな決断をしました。


ビジネスにおける成功を追いかけるのはやめよう。サラリーマンのままもっと、テニスに生きよう。


これも、根っこにあるものは同じです。自分に正直に生きることにしたんです。自分のために生きることにしたんです。


しかし、これは、簡単に受け入れられるものではありませんでした。


本当にそれでいいのか?
それは人として正しいのか?


そんな風に自問自答する日々が続きました。そうです、世の中で良しとされる生き方と違ったからです。

 

いや、私の場合、私自身もその良しとされる生き方が良いと本当に信じていたんです。


そして、これに関しては、少し考えが修正されました。


ビジネスとテニスは私の人生の両輪で、どちらか片方だけではダメなのだと。そう理解しました。


幸い私は、そのバランスが取れつつあります。

 

ビジネスは陸で、テニスは甕(かめ=現実社会から遠く離れた自分の居場所)。ちなみに、家族は陸。これら3つはすべて、私には不可欠なもの。大切なものなのだ。

 

私はなんだかんだ言って、けっこう陸も好きなんだと思います。この居心地の悪さをむしろ楽しめているんだと思います。

 

武蔵野美術大学を卒業し、社会に出て、陸の全貌をはじめて知った時はだいぶ戸惑いましたが、今はだいぶ慣れました笑


さて、前述の通り私にとっては、書いている時ではなく、テニスをしている時が甕に入っている時なのだと思います。

 

最近は、絵を描きたいとも思いはじめています。たぶんこれは時間の問題で、死ぬまでに必ず、本気の画家をやると思います。

 

そして、それもきっと、テニスと同じ甕の入り口だと思います。

 

私はテニスをやっている時、試合で集中している時に限り、精神が統一され、大自然の一部になるような感覚を覚えます。

 

おそらく間違いなく、それは絵を描いている時も同じです。

 

自分の世界に入り込みます。

 

最後に、このブログを紹介させてください。

 

「死ぬとき笑う」

 

この名前の由来はそのまま。前述の通り、自分にとっての正しい人生を歩むため、自分の道を踏み外さないようにすることが、今の目的となっています。

 

陸と甕の間のような場所でしょうか。いや、どちらかというと陸か。陸を楽しく生きるための自分の場所でしょうか。

 

書くカテゴリーは多い順に、テニス、人生、育児・コーチング、トレーニングです。

 

人生や育児については、共感いただけることもあるのではないかと、勝手ながらに思っています。

 

そしてまた、お会いしたいです。その時は、あえて陸で。

主催者が全日本ベテラン選手だった

今日は、朝4時に起きて準備し、5時20分に家を出たのだが、その甲斐があった。

 

現地に向かう途中に雨天に関する相談の連絡があり「小雨予報ですが強行したいです」と回答をしたのも吉と出た。ほとんど降られることなく最後までできた。

 

相手が全日本ベテラン選手であることは練習が終わった後に発覚した話だ。

 

しかも、カテゴリーも「シングルス40才以上」と同じで、そのベテランJOPランキング20位代。名前を聞いて上位の方とすぐにわかった。ランキング一覧の中のその名前に記憶があったからだ。

 

それを知ったのは練習後だったが、「この人は強い」とアップをしている時から感じていた。

 

明らかにミスが少ない。何でもコートに返してくる。

 

見た目に騙されるな。この相手は、自分の課題とフルに向き合わせてくれるはずだ。またここで、大きく成長しよう。

 

今日の課題は以下の2つだ。

 

  • キーアクション「解像度・運動連鎖・基本戦術」の実践によるパフォーマンス最大化の再現
  • 2ndセット以降の戦い方を模索しながら最適化

 

15分のアップが終わりマッチへ。ルールはファイナルスーパータイブレークデュースあり。

 

1stセット。

 

いつも通り、良い。ひとつ目の課題はクリアだ。パフォーマンスの最大化を再現できた。ただ、キーアクションのワードを以下に変更する。

 

「見て、運動連鎖。そして、基本戦術」

 

さらに、このキーワードキーアクションは主にストロークのためのものと考えていたが、サーブもこれで安定するという確信を得られた。この収穫は大きい。

 

直近2年間で見ても、この試合の1stサーブのイン率は最高だった。

 

そして結果もついてくる。

 

立ち上がり、4-0。

 

これは出来過ぎだ。相手の闘志はまったく揺らいでいない。勝負はここからだ。

 

相手がキープして4-1。

 

徐々に相手が対応し始めていることがプレッシャーに変わっていく。

 

ブレイクされて4-2。

 

相手の返球回数が1本、2本と増えてくる。しかも、こっちの攻撃的なショットを凌ぐようにループで、しかししっかりと深く。そう、相手はベテランならではのシコラーだ。

 

こっちが打ち切れるか、相手が粘り切れるかの戦い。もちろんこっちが甘い返球をすれば相手も攻めてくる。

 

キープされて4-3。

 

「想定内」と言い聞かせる。まだワンブレイクある。「結果を気にするな。見て、運動連鎖。それに集中だ。可能であれば、チャンボを落とさずライジングで捕らえろ。時間を与えるな」そう言い聞かせてまた試合の世界に戻る。

 

「試合の世界」

 

これは、メンタルの話だ。試合モードといった方がわかりやすいかもしれない。その世界に入らずにプレーをすると格段にパフォーマンスが落ちる。わかりやすく言えば、荒くなる。集中できなくなる。余計なことばかり考えるようになる。

 

「見て、運動連鎖。そして、基本戦術」これは、その世界に入るための合言葉でもある。

 

この場面、相手が追い上げてきているこの場面こそ、その世界に入れないままズルズルといくのがすべての人間が持つ弱さだ。

 

それがわかっていたからか、この時は上手く入っていけた。

 

キープして5-3。

 

相手も超集中モードに突入しているのが伝わってくる。とても良い。それでもチャンスはあった。40-40に持ち込む。しかし取れない。

 

相手がキープして5-4。

 

きた。自分にとってもっとも難しい「ゲーム」のひとつ。サービング・フォー・ザ・セット。

 

チェンジコートでしっかり休み、十分な水分補給と、この試合一口目のウィダーインゼリーを口に含む。サービスポジションに入りながら大きく深呼吸をする。「見て、運動連鎖」試合の世界に入りなおす。1stサーブが入る。今日は本当にサーブがいい。しかし、スライスで高く、そして深く返ってくる。打ち合う。楽なゲームになるわけがない。それが試合だ。

 

40-15。

 

またきた。自分にとってもっとも難しい「ポイント」のひとつ。2ポイント以上離したセットポイント。

 

ここで最高のパフォーマンスを発揮し、しっかり取り切る選手を自分は目指している。ベテランJOP上位に君臨する強者たちはそれをしっかりと、抜かりなくやるのを私は知っているからだ。特に1stサーブがエグい。センターまたはサイドライン上に決めてくる。

 

今の自分はまだそれを打ち切れるレベルにないことが良くわかっているため、自分の基本戦術では、この1stサーブはフラットでボディと決めている。

 

にも関わらずだ、それを失念し、スライスをワイドに打ちに行っているではないか!しかも、フォルトしてからそのことに気づく始末。

 

痛恨のミス。いや、相手との勝負においてはそこまでのミスではないが、自分との勝負においては、私にとってこれは痛恨だ。

 

(と書いて今気づいた。勝負において痛恨のミスではないのに、それを痛恨のミスと考えメンタルに影響をきたすのは明らかに間違いだ。そして、この思考に陥る原因は、練習モードだからだ。「ここが大事なポイントだから、ちゃんと取り切らなきゃいけない」と考えてる時点で練習モードだ。試合モードならこれからやることに、つまり私の場合は「見て。運動連鎖。そして、基本戦術」に、フォーカスしているはずだ)

 

平常心を装い2ndサーブを打つ。基本戦術通り、ボディへ振り抜く。フォルト!

 

「あぁッ!こーゆーとこッ!!これを克服するためにやってるのにィーーーッ!!!」

 

これまでネガティブな感情は一切見せてこなかったが思わず叫ぶ自分がいた。1stサーブで基本戦術を失念した上にダブルフォルト。思わず感情が露わになった。やっぱり練習モードになっていたのだ。そのことに気づいて瞬時に発声する。

 

「よしッ!もう一回(トライだ)ッ!」

 

ネガティブな感情が露わになったら瞬時にポジティブな発声で上書きし気持ちを即切り替えることが癖づいているため気づいたらそう発していた。

 

大きく深呼吸して心の中で唱える。

 

「見て、運動連鎖。基本戦術、1stはボディ」

 

1stが入る。相手もしっかり深く返してくる。打ち合う。相手の球が浅くなりライジング気味にしばいてネットへ。相手のボールがネットにかかる。

 

「カモンッ!」

 

と言った直後、40-15を取り損ねた自分に苦笑いしている自分がいた。くそぅ。

 

けど、本当にこういうとこだと思っている。それが、目標の神奈川県テニス選手権シングルス年齢別優勝を果たすために不可欠な能力なのだ。

 

そのレベルは、もちろんしっかり活動すれば全日本ベテラン選手にもなれると考えている。それでも今はそれは目指していない。あくまでも県選手権優勝が今の目標だ。

 

話を戻す。

 

2ndセット。

 

きた。1stセットを取った後、体力の半分以上を使った後、ここからが本番だ。

 

自分は比較的出力の高い攻撃的なプレーヤーだ。それは相手よりも体力を消耗しやすい。2ndセットは明らかに1stセットとはコンディションが異なる。同じプレーはやりたくてもできないのだ。しかも相手は自分のボールに慣れてきている。

 

だから、2ndセットの戦い方は変えた方がいい。そのことに最近ようやく気づき、それを最適化するという課題に取り組むことにした。

 

しかし、今日の2ndセットの立ち上がりはあえて変えないという選択をした。

 

理由は、最近、運動連鎖によるパフォーマンスの最大化に気づき、以前より省エネで出力を上げることができるようになったからだ。

 

1stゲームはいきなりブレイクに成功し、2ndゲームをキープ。

 

これは、運動連鎖の効果か?

 

違った。相手がここで気持ちを引き締めてきたのがわかる。プレーの質が上がった。しっかりキープされる。勢いそのまま、その次の自分のサービスゲームもブレイクされ2-2。

 

この4ゲームで、やはり運動連鎖を持ってしても、1stセットの立ち上がりと同じプレーを持続することはできないと確信した。

 

いつも通り、明らかに「判断ミス」が多くなったのだ。

 

体力不足による、集中力不足がその原因だ。

 

もちろん、体力をつければいいという話はある。それは、怪我をしない範囲で少しずつやっている。それと並行して、戦い方を最適化する必要があるのだ。

 

1stセットを出力を抑えるという話はあるが、それは相手による。明らかに格下であればできるが、今日の相手はそれはできなかった。

 

1stから変える方法があるとするなら、運動連鎖の気づきのように、例えば、ライジングでより楽に打てるようになり時間と空間も駆使できるようになって省エネ化するといった方法だろう。

 

今、考えながら書いたが、これはいいアイデアだと思ったので取り組んでいくことにする。

 

その後、2ndセットは当初の予想通り、シーソーゲームになった。

 

相手のペースになってきているのを感じつつも踏ん張る。お互いのキープが続き、4-5で自分のサービスゲームを迎える。

 

次を取られたらセットを落とすという場面の上、相手ペースになりつつあると感じているこのゲームは簡単ではない。

 

しかし、この時は奇跡的にその打開策に気づけた。

 

まず、すべてが後手後手になっている。その原因は、ラリーを支配しに行く、ラリーの主導権を掴みに行くという意志が皆無だったから。ラリー展開のイメージがないままに、相手に打たれたものをただ返すだけとなっていたから。

 

4-5のサービスゲーム。ふたたび大きく深呼吸。「見て、運動連鎖」と唱えて試合の世界へ。主導権を掴みに行く。自分で言うのは変だが、息を吹き返したようなプレーでしっかりキープし5-5。ここでタイムアップとなった。

 

6-4 5-5 時間切れ

 

2ndセット以降の戦い方は見出せなかったが、ヒントはたくさん得た。とても収穫の多い、質の高い練習だった。

 

対戦相手には感謝しかない。

 

最後に、試合後の相手のコメントを書き留めておく。

 

「宮田さんは課題、課題と話されていますが、私にはそれがわかりませんでした。とても質の高いプレーをされていたのでずっと大変でした」

 

つまりこれは、前述のカッコ書きした内容を示唆している。

 

課題、課題と言っている時点で、練習モードだったのだ。限りなく試合モードに近い練習モード。間違いない。

 

このことにも、はじめて気づけた。

 

あぁ、この記事の長さが、収穫の多さを物語っている。控えめに言って、最高の2時間だった。

 

当たり前だが、強い人とやった方が早く成長できる。目標を達成するためには環境選びが超重要。引き続き環境は選ぶ。

解像度・運動連鎖・基本戦術

先日の気づきをキーワード化し、テニスノートを更新した。

 

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テニスノートの冒頭には「試合中のパフォーマンスを最大化するキーワード」を書く。

 

変われば都度更新する。

 

しかし、2日テニスできないだけで辛い。これでこのキーワードでパフォーマンスの最大化を再現できたら自信になる。

 

よし。