死ぬとき笑う

だから、自分に正直に、自分のために。

イズナーのサーブが自分に合っていた

先日の投稿「横浜市民40才シングルス準々決勝」で、その敗因はサーブと書いた。

 

そこでは特にフィジカルが課題と書いた。メンタルよりも技術よりもフィジカルに課題があると。

 

理想のサーブを頭ではわかっているのに、再現性が低いからだ。これはつまり、フィジカルが不十分のために同じ動作を繰り返し行うことができないのだ。

 

これは間違いない。

 

一度そう結論付けたが、改めていろいろ考え、試した結果、技術的な改善も取り組むことにした。

 

自分にマッチする技術があるならそれを取り入れた方が短期間で成長できるからだ。フィジカル改善は時間を要する。

 

さて、技術的には以前書いた内容からさらに改善された「顎を引いて胸から、腹圧で打つ」で間違いない。

 

ただ、バランスと出力量が安定しないからサーブも安定しない。特にプレッシャーのかかる場面では壊滅的だ。

 

これを改善できる、自分にマッチした技術があるかもしれない。

 

そこで、ひとつの仮説を立てた。

 

「トスアップ後、打つ直前に両足がつま先立ちになる。これは一般的だけど、毎回この体勢でバランスを取るって難しくないか?」

 

「サーブは0から1を生み出さないといけないのだから、タダでさえ身体には相当な負荷がかかる。なのになんで両足つま先立ちなんだ?これは明らかに理にかなっていない」

 

「どちらかの足の裏を地面にべったり付けてしっかりバランスを保って打つことはできないのか?」

 

「というか、そうやってサーブを打っているATPトッププロいないのかな?」

 

というわけで探した。

 

ATPの複数のトッププロのサーブを動画で紹介しているものはないかと検索したら見つかった。

 

少し古いがATP公式がこんな動画を出していたではないか。複数の選手のサーブをまとめて紹介している。

 

 

よく見てほしい。

 

唯一、イズナーだけが前足の裏をべったり地面につけた体勢からサーブを打ち出しているではないか!

 

が、実は自分に合っていると感じたのはこの点ではない。

 

この動画でもうひとつ、イズナーだけがやっていることに気づいたのだ。

 

「トスアップの時に前足を一歩踏み出してる。そう言えば、鈴木貴男プロもそうだった気がする。」

 

と同時に、「これいいかも」という直感が働いた。

 

冒頭、フィジカルに課題があると書いたが、言い換えれば、0から1を生み出す時に必要な出力やバランスを一定にすることができていないのが問題なのだ。

 

一歩踏み出すこれは、助走のようなものだ。

 

自転車は止まっていると倒れるが、走っているとバランスが安定する。

 

助走にもこれと似たような効果がある気がする。筋肉だけではなく、一歩踏み出すこの助走でもそれを補えるかもしれない。

 

バランスを一定に保ちやすい上、助走を利用して出力も高めやすいのではないか?筋肉だけに頼らないこの打ち方は、省エネにもなるはずだ。

 

さっそく火曜日の朝練で試してみた。

 

すると、驚くほどの効果があった。しかも、既存のサーブを活かしたまま、大きなフォーム変更をすることなく、すんなりと取り込むことができた。

 

仮説として立てたことがすべて効果に表れている手応えを得た。

 

さらに、このサーブだと不思議と「打ち下ろす感覚」の方が入る。打ち下ろしているのにネットを超えてくれるのだ。打ち上げるのは重力に逆らうから大変だが、打ち下ろせるので楽だ。

 

実際にこの日、8ゲームマッチを1.5試合、セミアドルールでサービスゲームを10回ほどやったがダブルフォルトが0だった。しかも、肌感覚だがここ一年でもっとも1stサーブのイン率が高かった。しかも、体が楽だ。

 

最高に自分にマッチするサーブの技術を発見した。

 

実は今、テニスコートに向かっているのだが、今日の夜練でさらにこれを自分のものにする。