死ぬとき笑う

だから、自分に正直に、自分のために。

試合は相手との対話

テニス歴27年にして、最近やっとこれを理解し、できるようになりました。


それまでは、相手に意識を向けはじめるとなぜか自分のプレーの強度が落ちて納得のいくプレーにならないという状態に必ず陥っていました。

 

だから、相手ではなく自分のプレーに集中することにしていました。

 

なので試合はいつも「相手との戦い」ではなく「自分との戦い」。


納得のいくプレーをするために、全神経をボールに集中して!ここをこうして、強い気持ちで、打つ!できた!できなかった(嗚呼)という感じ。


だけど、今は違います。

 

相手と対話しながら、相手が嫌がるショットを打てるようになりました。

 

どうしてできるようになったのか。私の場合、次の3つがあったからです。

 

1つめは、自分が「納得のいくプレー」より「勝利」を求めたいることを再認識しました。

 

2つめは、自分のイメージしていた「納得のいくプレー」が必ずしも「勝てるプレー」とは限らないということを理解しました。

 

例えば、低くて速いボールでパンパンとテンポ良く打つのが納得のいくプレーだとした場合、相手はすぐにそれに慣れるので、それだけではポイントが取れなくなっていきます。

 

試合に勝つためには、相手のタイプや相手の状態に応じてショットを変える必要があるんです。

 

1セットマッチであれば勢いで押し切れることもありますが、私が目標としている大会はそれよりも長いルールのためそれだけでは勝てないことがわかりました。

 

いろんな球種、軌道、スピード、コースのボールを混ぜて、意図的に狙って打たないとポイントが取れないことを理解したことで、プレーの強度が落ちることもなくなりました。

 

3つめは、言葉です。これはとても不思議なのですが、私の場合、「対話」という言葉がピッタリきました。

 

以前、全日本選手権出場経験のある同世代のベテラン選手と試合し、マッチポイントを握ったにも関わらず逆転されるという経験をしたのですが、その試合後、彼がこんなことを言っていました。

 

「宮田さんとの試合は会話が成立するから面白かった。若い子たちとやると勝っても負けても会話にならないから面白みに欠けるよね」

 

これを聞いたときはあまり深く考えなかったのですが、最近ふとそれを思い出しました。

 

「打ち合いが、会話?」

 

「そうか!対話か!相手の言いたいこと、言われたいことがわかって初めて、言われたら嫌なことがわかるんだ!」

 

とスッと腹落ちしたんです。

 

「会話」ではピンと来なかったのに「対話」としたとたんに不思議とイメージできました。

 

その後すぐに試してみたところ大きな手応えを感じることができました。

 

もう試合では、自分のこと、技術的なことは考えません。相手と打ち合いながら対話することを楽しみます。

 

「相手はこのタイミングではこれを待ってるのか。なら、このタイミングで、このコースに、こんなボールを打つと、崩れてくれるよね?」

 

「ほらやっぱり」

 

という感じに。


生まれ変われる予感がします。


改めて今年も、結果にこだわって、目標に向かって、頑張ります!