死ぬとき笑う

だから、自分に正直に、自分のために。

サーブのふらつきを解消するトレーニング

昨日は藤沢市民大会シングルス予選の日だったが雨で延期となり、久しぶりに夜ランニングとトレーニングをした。

 

年末インフルエンザ年始コロナのダブルパンチを受けてから体力が落ちているのは明らかだったからというのが理由だ。

 

持久力もだが、それ以上に瞬発力の低下が著しかった。そういった意味では大会が雨で延期になってくれたのはよかった。

 

病み上がり以降数回テニスをしているが、明らかに動きのキレがない。しかも5才年上の朝練パートナーはここ1ヶ月で逆に動きのキレを増しているのでなおさらそう感じた。

 

とはいえ、経験上、病み上がりのこの程度の体力低下は想定内だったので落ち込んだりはしていない。打球の感覚は良いので、体力は少しづつ戻して2月の県選手権に間に合えばそれでいいと考えている。

 

と前置きが長くなっているが、フィジカルに関して、それ以外にもうひとつ課題があった。

 

それがサーブのふらつきだ。

 

サーブの感覚自体はだいぶ前にフォームを変えてからかなり改善してきているのだが、フォームを変える前から、そもそも自分が理想とするサーブに必要なフィジカルが足りない可能性が高いと考えていたのだ。

 

なので昨日は、坂道などを含めたランニングと瞬発系のトレーニングをやった後、サーブのふらつきを解消するためのトレーニングを研究しながらいろいろ試した。

 

そして、とても良いトレーニングを発見した。それがこれだ。

 

「前足で一段上がりながらサーブ素振り」

 

結論から言うと、これを何回かした後に、平坦な場所で通常のサーブの素振りをすると、めちゃくちゃ軸が決まってボディバランスが安定する。

 

ただ、もしかしたらこれを他の誰かが再現するためにはかなり細かい理解が必要かもしれない。

 

というわけで、ここからはかなりマニアックな話になる。

 

まず、私のサーブは身体を弓形にそらせる古いタイプのサーブではない。現代テニスの基本とも言える正しいスクワットのように股関節を使うサーブだ。

 

もう少しわかりやすく言うと、トロフィーポーズでお尻をプリッと突き出すイメージのサーブだ。

 

そして、打ち出す際に息を吐くことで腹圧を高め、お尻の筋肉を使ってその屈した股関節を瞬発的に伸ばすことでボールにパワーを与える。

 

サーブは、0から1を生み出すショットで、かつ重力に逆らう上、体の中で最も大きな関節である股関節の強烈な屈伸運動だ。

 

だから、ふらつくようなことがあってはいけない。土台と軸の安定が不可欠なのだ。

 

これには、技術以上にフィジカルが求められる。テニスで最も難しいショットのひとつと言えるだろう。若い頃はあんなに簡単だったのに。

 

ここで言いたいのは、サーブの確率を安定させるためには、この難しい動作を繰り返し再現するための技術とフィジカルが必要ということだ。

 

もうひとつ細かい話をする。

 

サーブのフォームを変える前と後の違いは以下だ。

 

変更前:レディーポジションでスタンスを肩幅くらい取り、トスアップ時に足の位置は変えずに打つ

 

変更後:レディーポジションでスタンスを肩幅より狭くし、トスアップ時に前足を半歩前に踏み出してから打つ(後ろ足の位置は変えない)

 

この一歩が助走のような効果をもたらす分、動作を一定にしやすくなった。自転車は止まっていると倒れるが、進んでいると安定する原理と同じだ。

 

しかし、フォームを変える前は股関節を効かせたお尻の筋肉を使ったサーブにしやすかったのだが、変えてからは、前足の太ももの筋肉に負荷がかかりすぎることが多くなった。

 

これが過ぎると前足の太ももが悲鳴をあげて長い試合に耐えられなくなる。

 

原因は、半歩踏み出す分、重心が前に流れすぎることが増えたからだ。

 

つまり、小さな助走をつけつつも、この重心の落とし所がとても重要なのだ。前すぎても、後ろすぎてもダメだ。

 

このベストな落とし所を理解し、再現性をさらに高めるための技術とフィジカルが私の課題とも言える。

 

そして、私の場合、前足の踵くらいにこの重心を落とそうとするくらいがもっともパワー効率がいいということまで確認できている。

 

ここまで理解した上で、これらを意識しながら先ほど紹介したトレーニングをするのだ。

 

私の場合は、トスアップと同時に前足を半歩踏み出すため、上り階段に向かいサーブのレディーポジションをとり、トスアップの動作に合わせて前足で一段上る。

 

踏み出さない人はレディーポジションの時から前足を一段上げておけばいいだろう。

 

トスアップ後は重心を意識し、その前足一本で股関節を効かせ、かつ腹圧を高めながら、上空にあるであろうボールめがけて伸び上がりながら本気の素振りをするのだ。

 

これを何回かやった後に、平坦な場所で本気の素振りをすると、本当に驚くほど体が安定する。