死ぬとき笑う

だから、自分に正直に、自分のために。

中学受験に向かう息子への手紙

息子の中学受験がいよいよ本番を迎える。いや、既に2校ほど受けているから本番中ではあるが、それらは関西の学校で練習や腕試しが目的。関東の学校は2月1日からだ。

 

それに向けて、塾から保護者に「子供宛に手紙を書いてほしい」とお願いがあった。子供には内密にしてほしいと。本番前日1月31日の激励会で渡されるらしい。

 

さて、

 

「中学受験塾は所詮、子供と教育熱心な親をだしにしたビジネスだ」

 

こう考えている人は少なくないかもしれない。私もそのひとりだった。しかし、実際に塾の先生と話をするとまったく違う側面が見えてくる。

 

そう言っている人の多くは、おそらく中学受験の現場を知らない人たち、あるいは、中学受験の現場を先入観を持って見ている人たちなのだろう。

 

塾の先生方は、中学受験が本当に子供たちにとって有益な経験になり得ると考え、本気で子供たちを支援している。

 

その情熱は、私がこれまで見てきたテニス、水泳、体操、英語などの各スクールや小学校などのどの先生よりも圧倒的に大きい。

 

塾には、指導者として優れた先生がたくさんいる。

 

ちなみに、息子が通った保育園の園長先生とサッカースクールのひとりのコーチはこれと同等のレベルだったと思う。

 

これが、テニスコーチをしている私の目に映った塾の印象だ。

 

実際に息子は、塾に通うことで学力だけでなく人間力までも、とてつもなく大きく成長させている。

 

子供たちは、尊敬する先生方からとても良い影響を受けながら、主体的に自分の力を伸ばし、ライバルでもある良き仲間たちと、互いに良い影響を与え合いながら、目標に向かって走ってきたのだから当然だ。

 

それが、中学受験だ。つまり、中学受験はガチスポーツと同じなのだ。

 

前置きが長くなったが、そんな情熱的で優秀な先生方からのお願いだから応えたい。息子のためになれるのなら尚更だ。

 

しかも、実は2ヶ月前には息子から親宛の手紙まであったのだ。その時も今回も塾のサプライズ企画ではあるが、私の場合、そんなことでもない限り直筆の手紙を息子と交わすことはない。

 

息子からの手紙を読んだ私は、涙を我慢することができなかった。今度はお返しをしてやらなくてはいけない。

 

というわけで、中学受験に向かう息子に手紙を書いた。息子の名前の部分は[息子]に置き換えている。

 

[息子]へ

 

社会において、いい意味で他者と競い合い、自らの力で狙った結果を叩き出す。しかも、その国のトップレベルで繰り返し。

 

世の中でこれができるのは、ごくごく一部の人間だけだ。

 

これがどれだけ凄まじいことか、パパは知ってる。国のトップレベルはもちろん、県や市のトップレベルでさえ、パパのような凡人にはとても難しい。

 

それなのに[息子]は、それを日本のトップレベルでやってるんだ。しかも、まだ小学生なのに。

 

既にお前は、その辺にいる他の子供たちとはまったく異なる世界を生きる、そのごくごく一部の人間だ。世界中の人をより笑顔にすることができるのは、そういう特別な人間だけなんだ。

 

だからきっと、世界はお前を待ってる。

 

もちろん、[息子]がどの道に進んでも、パパは[息子]のパパのままだ。ずっと支援するし、ずっと愛してる。

 

パパより