死ぬとき笑う

だから、自分に正直に、自分のために。

両親から学び息子が私から学びとったこと

わかりづらいタイトルだが、要はジジババから私を介して孫に受け継がれたことだ。

 

以前の投稿「両親の影響を受けまくりの人生じゃん」の続編みたいなものだ。それを書く。

 

いくつかあるかもしれないが、間違いなくいえるもっとも重要なことがこれだ。

 

「自分で決めたことなら何でもいい。やりたいことを目一杯やって、なりたいようになりなさい」

 

これは、妻の家族の教えとは少し違うように思う。宮田家が、下手に意識することなく、大切にしていることだ。

 

例えば息子が女装を始めたとする。妻は許さないかもしれないが、私はそれをも許せる。本人がやりたいならそれでいい。

 

両親が私に対してそんなことを繰り返し言っていたかといえば、そうではない。

 

彼らは昔も今も、自分たちがやりたいことを続けて活き活きとした姿を見せてくれている。

 

そして今、自分も息子の前でそれをしている。

 

息子からもその重要性を感じ取っていることが伝わってくる。

 

私には弟と妹がいるが、息子には兄弟がいない。それでも彼は、家でも学校でも塾でも、少し前まで通っていたすべての習い事でも、いつも目の前のことをめちゃくちゃ楽しんで、周りを笑顔にしている。

 

その根元には「今、自分がやりたいことをやっている」という事実がある。それがないとそうはならない。

 

朝からご機嫌の息子に親である我々は何度救われたことか。

 

そんな彼は、今は受験勉強に夢中で、それは自ら大好きなサッカーを封印するほどだ。

 

これまで彼は、テニス、サッカー、勉強にハマってきた。この3つは特定の時期にめちゃくちゃやってきたことだ。かなり高いレベルといえる。

 

それ以外には、水泳、体操、英語などの習い事をやっていたこともあるが、それらはその時は楽しむが、毎日のようにやりたいことにはなっていない。

 

そしてもうひとつ、彼が地味に好きなことがある。それは音楽だ。

 

これは多くの男子と同様だが、毎日風呂に入るとひとりで大声で歌っている。ただ残念ながらかなりの音痴だ。私の子どもだから仕方ない。

 

「いい声」は「身長が高い」と同様に才能だ。私の父と私は、歌声も音感も壊滅的。もれなく息子もそれを受け継いだようだ。

 

ただ、彼は母親に恵まれていた。

 

私の妻はSpotifyで海外のカッコいい音楽をよく聴くベルリン好き。その音楽はDJがミックスするような音楽だ。しかも、世界シェアNo.1のDJ機器メーカーに勤めている。

 

年に一度、その会社の社員の家族向け会社見学会があり、息子も参加している。プロ仕様のDJ機器で遊ばせてもらったり、日本ではそれほどではないが、海外ではDJがめちゃくちゃ世界を盛り上げて稼ぎまくっていることを知ることができる。

 

DJは彼にとって身近だ。これは、日本人にとってはかなり希少だ。この環境に彼の好奇心がかけ合わさったら、必ず何かが起こる。

 

サッカーや勉強同様、彼がすぐにトップレベルでそれをやる姿が容易に想像がつくのだ。

 

などということをその時考えていたわけではないが、最近になって息子が「DJやろうかな」と呟いたのを聞いて私も興味が湧いた。

 

DJの世界など私はまったく知らないが、そんな今の彼に必要なもっとも重要な情報はわかる。それはこれだ。

 

「世界No.1のDJがドデカいライブで大衆を唸らせているライブ動画」

 

さっそく調べた。マーティン・ギャリックスというDJがNo.1らしい。ライブ動画やドキュメンタリー動画を観ると、そこにはエグい世界があった。iPhoneの小さな画面で観ているのに感動を覚えて涙が出そうになった。

 

私は普通にハマった。絵を描く時もそれを聴くほどだ。今このブログを書きながらもSpotifyで聴いている。

 

そして、週に一度の息子との電車移動の時間を利用して、それを一緒に観た。

 

どストライク。それは息子の心を打ち抜いた。

 

私「(以前見に行ったあの)中学の文化祭でやったらめっちゃ盛り上がるよな」

 

息子「確かに」

 

食い入るように観ながら、彼は身体を揺らしていた。

 

家に着くなり彼はこう言った。

 

息子「ママ!俺、DJやる!」

 

妻「う、うん、わかった。けど、受験が終わってからね。のめり込むのが目に見えてるから」

 

息子「おけ!」

 

また楽しみが増えた。