これはケガ対策に限った話ではないが、週末のテニスで起きたことからの気づきを書く。
週末、テニス仲間とシングルスのサシ練をしていた。2人で2時間だ。
しかし、練習を開始してから40分が経った頃、その仲間の左足ふくらはぎに軽い肉離れが発生してしまった。
練習を終了し、隣の団体にコートを譲り退散することにした。
彼は何度も「申し訳ない」と言っていたが、これはサシ練のデメリットでこんなことは織り込み済みなので「気にしないでください。何よりお大事に。復活したらまたお願いします」と伝えて別れた。
なので、これから書くことは、彼に対する批判ではないことを先に断っておく。
肉離れが発生してから、彼と別れるまでの間、彼はこんなことを話していた。
「4年前にテニスに復帰してから毎年この時期にやってしまうんですよね。しかも毎回サーブの時に左足のふくらはぎをやるんです」
「あ、今日はサポーターをし忘れてた。何で忘れてしまったんだろう」
情けない…ととても悔しそうにしていた。その気持ちはとてもよくわかる。しかも、翌日ダブルスの試合があると話していたので尚更だろう。
しかし、それを聞いて私は同情以外の気持ちも持った。
「そっか、同じ失敗を繰り返しているのか。つまり、正しい対策ができていないんだな」と。
もちろん、これも踏まえた「情けない…」なのだろう。
彼はサポーターの話をしていたが、果たしてサポーターをしていればこの肉離れは起こっていなかったのだろうか?
私の経験から言うと、それだけでは不十分だ。
怪我の対策をツールで乗り越えようという考えは浅はかだ。わかりやすく言ってしまえば、ケガの克服に必要なことは肉体改造だからだ。
いや、この肉離れはそこまで難しくない。肉体改造までやらなくても、習慣改善だけで克服できる。
その後、寒くなってからよく起こる肉離れの原因をググって調べてみた。信憑性の高そうな情報がちゃんとでてきた。そこにはこうある。
肉離れは、筋肉を急激に収縮させる事で、部分的に筋膜や筋繊維が損傷、断裂する症状。 冬に多発しやすい主な原因は、寒さです。 気温の低下によって体温が低下し、血液の供給力が夏場に比べ落ちています。 急激な筋運動に見合った血液の供給が不足して「肉離れ」を起こしやすくなります。
実際のGoogle先生が以下だ。
ググって出てきただけのこの情報を鵜呑みにするのは適切な調べ方ではないが、これまでの経験や持っている知識から直感的に、この情報はそこまで間違っていないと判断した。
これが正しかった場合、彼が実施すべき対策はサポーターではなく、準備運動の改善だ。具体的には以下だろう。
「テニスの前に5〜10分ほど踵(かかと)を上げながらランニングをして身体を温める」
これを習慣にするだけで彼のこの時期毎年やるというこの肉離れ問題は解消される。
この話を火曜日朝練パートナーと共有したところ、明日は我が身と私もパートナーも練習前にコートを走るようになった。
ちなみに、前述のググった結果はパートナーが探したものだ。
さらに余談だが、家に帰ってからこの話を妻子にした。
というのも、息子がまた無くし物をしてそれを探すのに無駄な時間を費やして少しイライラしたからだ。
息子も、同じ失敗を繰り返しているようでは社会人としてはまだまだだ。
すると息子はこういい、妻はそれに賛同した。
息子「毎年ということは、体質なのかもしれない」
妻「ママもそう思った(だからその人を批判するのは違うのでは?むしろ同情すべきだ)」
それは論点も違うし、成長できない人の思考だ。
「体質だから仕方ない」で話を終わらせていてはいつまでも成長できない。
この話は、試験勉強でよく耳にする「傾向と対策」と同じだ。何にでも応用が効く。
体質も傾向や原因のひとつだ。だから本当にそれが原因とわかれば体質改善を目指すというのが本質的な対策だという話をしている。
スポーツ選手がよくいう「正しい努力」とは、そういうことだ。