死ぬとき笑う

だから、自分に正直に、自分のために。

デルポトロ的だった20代の頃の自分が蘇った

最近はサーブが課題だと書いてきたが、実はストロークもどんどん進化している。

 

こっちはサーブと違って悩んでいない分楽しい。サーブはマイナスをゼロにするフェーズだが、ストロークはプラスをさらに増やすフェーズだからだ。

 

昨日の投稿のバックハンドスライスもだが、実はフォアハンドストロークも1週間ほど前の練習から若返りはじめている。

 

今日はそのポイントを書きとめておく。

 

私の身長は187cmだ。もう少し若い頃は188cmあったからジョコビッチ選手やシャラポワ氏と同じだ。身長だけならテニス界トップクラス。

 

歴代のトッププロの身長と体重を調べるとわかる通り、身長190cm前後で体重70kg代後半がテニスに一番適していると言える。

 

私の体重は70kgいくかいかないかくらいなので軽すぎるが、実はそこを目指していたりする。

 

デルポトロ選手は身長198cm、体重97kgなので私より全然大きい。それでも日本では私は大きい方だ。

 

だから20代の頃に一時期デルポトロ的なフォアハンドを打っていた良い記憶がある。

 

一言でいえば、「ボールの上りっぱなをドン」だ。ライジング気味にボールに入るから自ずとポジションも上がっていく攻撃的なテニス。

 

これを身体が思い出したのだ。

 

きっかけはちょうど1週間前のパートナーとの練習だった。それまでの数日、なぜか強い気持ちがわいてこず、プチスランプと言ってもいいような状態に陥っていた。

 

テニスをしては自分のプレーに納得がいかずイライラし、それを態度に出していたのでパートナーには申し訳ない状況が何日か続いていた。

 

1週間前の自分は、それを抜け出すべく、マッチ前のラリーでムキになりながらボールの上りっぱなをしばいていた。半ばイライラしながら強引に足を前に運び、ライジング気味に打点に入ってはそのイライラをボールにぶつけていたのだ。

 

そうしたらだ。身体がそれを思い出した。

 

「あ、これ。懐かしいこの感じ。あの、若かりし頃のフォアハンドだ」

 

昔、有明でやっていた頃のディアドラカップで優勝候補のひとりを倒し、初めて準決勝に進出した時の自分を思い出していた。

 

正直、その頃より今の方が強いが、プレースタイルは当時のそれの方が今の私にもマッチしているといえる。大柄な選手だからこそできるスタイルだからだ。

 

なぜそれを失っていたか。

 

それは、3年前にガチでベテラン大会で優勝を取りに行くと決めてから、まずはシコさを強化するために、意図的にずっと、打点を落とすテニスを磨いてきたからだ。

 

その結果、いつの間にかライジングの打点に入れなくなっていた。

 

一時期思い出してやろうとしたのだが、その時はできなかった。判断も、身体の反応も遅く、足を前に運べなかった。そして、保留にしていた。

 

ところが、1週間前、それを怒りに任せて無理やりやり続けていたら、まもなく打点に入るコツを身体が思い出した。

 

さらに、「見て打つ」テニスから「リズムで打つ」テニスに自然移行した。いや、厳密には両方やっている。ただ、ライジングを積極的に取り入れると、見ることよりリズムを感じることの方を重視するようになる。そういう意味だ。

 

ボールのバウンドとヒット。ライジングはこの2つのリズム、テンポ、タイミングで打つ。それらを感じとることでライジングは安定する。

 

見て打つテニスは打点を「点」で捉えていたとも言える。一方、こっちは打点を「線」で捉えているとも言える。

 

打点までのボールの弾道が上がっているのか、頂点なのか、下がっているのか。この「線」を感じ取ることで適切な自分のボールの弾道をイメージできるようになる。

 

上がっている時は抑え込み、頂点では前に打ち、下がっている時は打ち上げるのだ。

 

そして、押さえ込みながら、または、前にしっかり打ち込む機会を増やしていく。

 

これは、相手のボールのパワーも使えるため、楽に深く飛ばせるため省エネにもなる。

 

自分にとってボールの上りっぱなを打ちに行くテニスは一石三鳥、いや、四鳥くらいある。

 

今、横浜市民直前。テニスが楽しくてたまらない。

 

本番までにまた生まれ変わる。