毎朝欠かさず30分から1時間かけてやっていることがある。
第一の目的は、怪我の予防。第二の目的は、テニス選手として適したフィジカルを維持することだ。
今回はその内容を書き留めておく。
私は身体の状態が悪いと腰痛や内転筋の痛みが出る。これは体質だ。
私の場合の「身体の状態が悪い」とは、筋肉が硬くなっていることを意味する。具体的には、太ももの裏とお尻、腰まわりの筋肉だ。
特に「冷え」に弱いらしい。寒いとよく固まる。
これらが私の腰痛と内転筋の痛みの根本原因であることを2,3年前にスポーツ医科学センターに通院し、運動指導を受けたことでよく理解した。
このルーティンは、そこに通い続ける過程で学び、実践してきたさまざまなメニューを自分で最適化したものだ。そして、この対策を続け、怪我を減らせている自負がある。
指導されることは、筋肉のほぐし方と鍛え方だ。硬くなる筋肉をほぐし、姿勢を正すために必要なそれとは別の筋肉を鍛えるのだ。
そう、怪我を予防するためにも、パフォーマンスをさいだいかするためにも、テニスに限らず何をするにも「姿勢がとても重要」なのだ。それを実現するのが、柔軟性と適切な筋肉だ。
そして、姿勢を正すための筋肉とは主に、インナーマッスル、いわゆる体幹だ。特に重要なのが「腹圧」を高めるトレーニングだ。
「腹圧ってなに?」と言う方は以前の投稿「腹圧とは?腹圧が運動効率を高める」で理解を深めてもらいたい。
という訳で、毎朝、以下のルーティンをこなしている。
- お尻の筋肉をほぐす
- 仰向けに寝て、お尻の下に野球の硬球を挟んでグリグリする。
- お尻とひと口に言ってもさまざまな筋肉が広範囲に存在するが満遍なく。
- 厳密に私の怪我予防のためにほぐすべき箇所は存在するが細かすぎるので説明は割愛。
- 左が終わったら右へ。
- 終了の目安はストレッチして引っかかる感覚がなくなるまで。
- 腰まわりの筋肉をほぐす
- 仰向けに寝て、腰の下に硬球を挟んでグリグリする。
- 以下、同上。
- 股関節前面の筋肉をほぐす
- うつ伏せに寝て、股関節の前にあるいくつかの筋肉をグリグリする。
- 以下、同上。
- 腹圧強化1:ドッグ&キャット
- こちらの動画の前半参照。
- 何よりドッグ時もキャット時も息を吐いて腹圧を高めることを意識する。
- 腰まわりのストレッチでもあるため、ほぐしが足りないと感じたら再度ほぐす。
- 回数は10回。
- その後ついでにドッグ姿勢のまま肩回しも10回する。
- 腹圧強化2:ダイアゴナル
- こちらの動画の後半参照。
- 動画では背中の筋肉を意識するように言っているが、それより腹圧を高めることでバランスを安定させられていることを意識する。
- 骨盤の向きを変えないことも意識する。
- 動画では3秒停止と言っているが、自分は1秒停止する程度。
- 左右交互に合計40回。
- 腹圧強化3:腕立て伏せ
- 膝の角度が140°⇄120°を行き来するくらい浅く、クイックに150回。
- 何より腹圧を高めることで軸をぶらさず最後まで姿勢を維持することを意識する。
- サーブに必要な胸筋も強化できる。
- 実施前後に胸筋のもみほぐしも忘れずに。
- 太もも裏の筋肉をほぐす
- 座面の硬い椅子に座り、太ももの下に野球の硬球を挟んでグリグリする。
- 以下、同上。
- 股関節引き込み強化1:座位足上げ
- 椅子に座って腹圧を高めて姿勢を正し、テンポ良く交互に左右の股関節を引き込むことで左右の足を持ち上げる。
- 合計40回。
- テニスのプレー中、スプリットステップが直後に例えばドロップショットに反応するために足を前に運ぶ際、背中が丸々と内転筋の痛みが出るため、この動きを身体に刷り込む。
- 股関節引き込み強化2:立位足上げ
- 直立ではなく、腹圧を高めたレディーポジションのまま、テンポ良く交互に左右の股関節を引き込むことで左右の足を持ち上げる。
- 合計40回。
- 内転筋強化:コペンハーゲン
- こちらの動画参照。
- 動画では支点が足首にあるが、それだと負荷が高すぎるため、膝にする。
- 動画では静止しているが、下の足を上下に20回動かし、足を変えて同様に。
- 腹圧&お尻の筋肉強化1:後ろ足スライドランジ
- フローリングの上でランジの沈み込んだ姿勢をとり、後ろ足に乾いた雑巾を敷いて小さく前後にスライドさせながら繰り返し身体を上げ下げする。
- 腹圧を高め、正しい姿勢を維持したまま、太ももではなく、お尻の筋肉や股関節の機能で上げ下げすることを意識する。
- 片足20回、合計40回。
- 腹圧&お尻の筋肉強化2:片足スライドサイドランジ
ちなみに、30分から1時間と幅があるのはほぐしに要する時間が日によって変わるからだ。
最後に、このルーティンを毎朝こなすことによる副次的効果を書いておく。
それは、「自分は勝つためにやるべきことを毎日やってきた」という自信が生まれるということだ。
この程度ではあるが、私は努力できているのだ。だから、私は強い。次も迷わず戦えばいい。