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ダブルスのサインプレーの基本と落とし穴

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さて、私は某大学体育会庭球部でコーチをしているのですが、学生リーグの特に男子ダブルスでは、サインプレーをするのが当たり前となっています。

 

後衛がサーブを打つ前に前衛がお尻の後ろでサインを出すあれです。

 

若さゆえのボールの速さがあるので、サインで意識合わせすることで反応速度を高め、かつプレーイメージを共有できるサインプレーは有効です。

 

サインプレーの最大の目的はこの「プレーイメージの共有」です。

 

プレーイメージが予め共有できているから、ボールが速くても反応でき、息の合ったプレーができるわけです。

 

サインは自分たちで考え出していくらでもアレンジできますが、今回は基本的なサインの出し方を紹介します。

 

前衛がサーバーに伝えることは、「サーブコース」と「ポーチに出るか否か」です。

 

「これの、これ」と言いながら指で伝えます。はじめの「これ」がサーブコース、次の「これ」がポーチに出るか否かです。

 

サーブのコースは、「センター」「ボディ」「ワイド」の3つです。親指と中指、小指を使って伝えます。

 

サーブを指示されると入らないなどの課題がある場合は「どこでもいいよ」という意味で指を出さずグーにするのもおすすめです。

 

ポーチに出るか否かは、2つに1つなので、親指と小指で伝えます。その2つ以外はありません。

 

ここからは具体例をあげて説明します。

 

デュースサイドからのサーブで前衛が右手の手のひらをペアに向けてサインを出す場合をイメージしてください。

 

この場合、サーブコースは以下となります。

 

  • 小指「センターに打って」
  • 中指「ボディに打って」
  • 親指「ワイドに打って」
  • グー「どこでもいいよ」

 

そして、ポーチに出るか否かは以下です。

 

  • 小指「出るよ」
  • 親指「出ないよ」

 

つまり、打つ方向、動く方向の指を出すということです。

 

ポーチのサインを、パーが出る、グーが出ない、とするよりも、方向で示した方が瞬時にプレーイメージを持ちやすいので指で伝えることをおすすめします。

 

また、ポーチに出る場合、ポジションチェンジまでするかどうかは、リターンのコースによります。

 

つまり、それは事前に決められないということです。それは3球目を2人で対応しながら判断し、チェンジすべきと判断したら「チェンジ!」と声をかけて対応します。

 

さて、最後にポーチのサインの落とし穴についても書いておきます。

 

ポーチのサインは出るか出ないかの二択と伝えましたが、それを次の三択にしている人がいます。

 

  • 小指「チェンジするくらい出るよ」
  • 中指「センターをボレーするよ」
  • 親指「ストレートケアするよ」

 

個人的には、これをしてしまうとボレーミスが増えると感じています。

 

なぜなら、親指で「ストレートケアする」イメージで構えているとセンターに打たれた時に反応が遅れて差し込まれるからです。

 

中指で「センターをボレーする」イメージで構えている時も同じです。ストレートに打たれた時に差し込まれます。

 

そのため、ポーチは出るか出ないかの二択を紹介しました。

 

そして、何より重要なのが、出るときと出ないときのプレーイメージです。

 

前述のシチュエーションで右利きの場合、出る時は「ストレートを捨てて、フォアボレーを打ちにいくイメージ」です。ポーチなので、この時はストレートを捨てているというのがポイントです。

 

そして、出ない時は「50:50でフォアボレーもバックボレーも準備し、守備範囲に打たれたボールにしっかり対応するイメージ」です。これは、ポーチではないので、フォアもバックも、つまり、ストレートもセンターも、普通に反応してボレーしに行きます。

 

ポーチサインは、出るか出ないかの二択にして、上記のプレーイメージを持って実践してみてください。それだけでボレーが以前より決まりやすくなると思います。

 

それではまた!