死ぬとき笑う

だから、自分に正直に、自分のために。

なぜ彼は数ヶ月で急成長したのか

月に1回、大学体育会のコーチをしているのですが、先日、ある1年生男子部員の成長が著しく驚かされました。

 

当然その理由は、正しい努力をしているからなのですが、彼の場合は、努力というより環境、正しい環境に身を置いているからと言った方がいいかもしれません。

 

今回はその内容を書き留めておきます。

 

意志ではなく、環境が人を育てる、その典型例だなと思いました。

 

彼は高校時代テニスが好きでやりまくっていたようですが、ガチ試合の経験がないという特殊なタイプでした。

 

身体は比較的大きく恵まれていて、サーブとストロークはそれを活かして良く打てるという印象は入部当初からありました。

 

しかし、いかんせん試合経験がないので強くはありませんでした。部内戦をやってもなかなか勝てない。

 

そんな彼が入部から5ヶ月しか経っていない今、いつの間にか部内2位になっていました。

 

急成長したのはここ2ヶ月です。

 

最大のきっかけと言えることが2つあります。それが次の2つです。

 

  • 尊敬する先輩エースの存在
  • 学生リーグ本番出場経験

 

この2つが掛け合わされた時にはじめて超がつくほど急成長したと言って間違いないと、彼を見ていて思いました。

 

どちらか1つでも成長はしていたと思いますが、この2つが掛け合わされた時のそれは桁違いでした。

 

  5月 入部
  9月 リーグ本番を経験
10月 部内2位

 

入部からリーグ本番直前までの3ヶ月で先輩エースを尊敬するようになり、自分もそのレベルになりたいと話していました。

 

しかしそれは半信半疑でした。本当になれるのか?という気持ちがあったことを、当時、私は彼の相談に乗っていたので知っていました。

 

私はそんな彼に「正しい努力をすれば追いつける。(私に自ら相談を持ちかけた)君ならそれをやれると思う」と伝えました。

 

半信半疑でありつつも、リーグ本番に向けてゴリゴリに仕上げていく先輩エースの影響をモロに受けながら活動を続けます。

 

そして9月、リーグ本番を経験し、ボコボコに打ちのめされ、部も降格という悔しい結果に終わります。

 

まともに戦えるのが先輩エースひとりだけだったことを知り、それはそれはショックだったことでしょう。

 

同時に、先輩エースのように「なりたい」から「ならなくてはいけない」という強い決意が芽生えたのでしょう。

 

今月会った時、彼の表情が変わっていたのでそれは明らかでした。

 

さて、そんな彼のリーグ後の活動を一言でいうと以下です。

 

「週20時間、自分より強い人たちとテニスをしてもらいアドバイスももらい、どんどん吸収していった」

 

部内の練習だけではなく、部外の練習にも積極的に参加したと話していました。

 

10月にこの活動をした結果、リーグ前は箸にも棒にも当たらず打ち負かされていた部内2位の先輩に勝つことができたと報告してくれました。

 

そして、正しい努力はむしろこのパターンで実行した方が手っ取り早いよなと改めて気づかされました。

 

もちろんこれは、ここに登場する先輩エースのように情熱を持ってガチで行動し続ける人が不可欠です。

 

正しい努力を当たり前にやっている人と行動を共にすれば、難しいことを考えなくても正しい努力ができます。

 

社会人になってから仕事を覚えていく時にも言えることですよね。

 

ちなみに、私は、そういう人がいなければ、自分がそうなればいいと思っています。

 

それではまた!