死ぬとき笑う

だから、自分に正直に、自分のために。

伸びる人と伸びない人

今日は横浜市立大学庭球部のコーチ業の日でした。

 

この時期は入部したばかりの一年生とはじめましてのことがあります。今日も初対面の方が2人いました。

 

しかも2人とも完全なる初心者。

 

横浜市立大学はとても小さな学校で母数が少ないため毎年部員を集めるのに苦労します。そのため初心者も歓迎しながら部を作っていきます。

 

ただ、この時期はもう関東学生リーグ本番まで3ヶ月もないため初心者に合わせて練習をするわけにはいきません。

 

ふたりには自力でついてきてもらうしかありません。

 

ふたりにはそう伝えると同時に、私は先輩たちにもあえて「教えすぎないようにしよう」と伝えます。

 

なぜなら、受け身になってほしくないからです。自ら取り組んでほしいからです。自分で考えて行動してもらいたいからです。

 

テニスには、その能力が不可欠です。

 

これまでの実績から、この大学の学生たちは受け身になってしまう人が少なくありません。

 

学力は低くなく、むしろ高い。しかし、東大・早稲田・慶応ではない。最もお人好しが集まるタイプの学校なのかもしれません。

 

なので、この時の一年生たちの行動に私はいつも注目します。

 

そして今日、久しぶりに感動しました。

 

ふたりとも、待っている時に自分より上手い人たちのプレーを観て、「こんな感じか」と見よう見まねで素振りをしていたんです。

 

しかも、その次の自分の番では、その一回前より良いショットを打てているではありませんか!

 

「イメージから入る」

 

これが、すべての人間が持って生まれた能力です。

 

そして、これを言われなくてもやる人が伸びる人です。

 

伸びない人とは、受け身な人です。教えてもらわないとできないと思ってる人は伸びません。

 

実は、ふたりのうちひとりはソフトボール経験者で、その自発的な取り組みがもともと身についているスポーツウーマンでした。

 

それは見てすぐにわかりました。下手だけど、行動すべてに意志を感じました。彼女のこれからの成長スピードはとても楽しみです。

 

なので彼女が見よう見まねで取り組むのは「当然だろうな」とさえ思いました。

 

感動したのはもうひとりです。

 

もうひとりの彼女は、スポーツをあまりやってこなかったであろう、わかりやすく言えば「少しぼけぼけした子」だったんです。

 

ところが、その彼女も、後ろで見よう見まねで素振りをしていたんです。見ては素振り、見ては素振り。

 

その次の自分の番でその素振りが明かされていました。

 

これを見た時、本当に感動しました。

 

そして、最後にみんな集まったところでこの話を共有しました。

 

「初心者の2人に感動しました。その取り組みが正しい取り組みです。人は教えてもらわなくても、自らの力で成長していけます。これからもそうやって自分の成長を楽しみましょう」

 

それではまた!